tacassi noob!

トロッコの譬え話。
分岐点が近づいてくる。片方は「成功」へ、もう一方は「失敗」へ。そしてもちろん、この話であなたは「失敗」を選んでしまう。分岐点の手前で、どちらが「成功」でどちらが「失敗」なのかは、はっきりとわかっているから。
通り過ぎる分岐点。横目で、選ばなかった「成功」が通り過ぎ、手の届かないほうへ離れていく。あちらを選んでいたら手に入れていたであろう何かと、いままさに堕ちていく自分との間の差の広がりを実感する。トロッコは「失敗」へまっしぐらに突き進む。時間のトロッコにブレーキはない。そのスリルが身体の内底に何かを満たす。手に汗握る「失敗」が興奮と至福をもたらす。「成功」を選ばなかった後悔や罪悪感が、幸せの感情と結びつく。次の分岐点が近づいてくる。あなたには「成功」と「失敗」の立て札がはっきりと見えている……
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